【和訳】Henry Cavill on playing Sherlock with emotions and returning as Superman

Privatterに置いてたものをサルベージ。

元記事↓

Henry Cavill on Enola Holmes and returning as Superman | British GQwww.gq-magazine.co.uk

以前にヘンリーカヴィルに会ったのは、雑誌のカバーインタビューの時で、場所はLAの南西にあるマンハッタンビーチの、バーのようなところだった。[中略]

彼は思い出して言った、「何てことだ、そうだよ!大昔じゃないか。とんでもないな!ひと昔前だよ!」

その記事は──カヴィルは正しい──2013年のことだった。[中略]カヴィルにとってみれば、彼はマンオブスティールでスーパーマンとしてデビューを果たすところだった。そして他の人にとってみれば、あのインタビューは、カヴィルはインターネット上でヲタクの王[nerd-king]として、そしてコスプレが好きな人にとっての夢のボーイフレンドとして選ばれる最初の一歩となった。

彼は熱心に、彼がどれだけオンラインでデスマッチのFPSゲームを兄弟とするのが好きか語った。彼はスカイリム──彼が1人プレイモードでコツコツ進めたファンタジーRPGゲーム──について熱く語った(「ああ、あれは良いゲームなんだよ」)。彼はまた、ザックスナイダーがスーパーマン役のオファーのため電話を掛けてきた時、World of Warcraftをプレイ中だったので電話には出ず、鳴るままにしておいた(「電話を見たらザックが掛けてきたのは見えた…でもゲームは一旦停止できないんだ、ライブなんだよ」)と教えてくれた。このエピソードは、彼がそれから幾度となく出演したトークショーで繰り返し話すことを求められた。私の重大な任務は、この顛末をザックスナイダーに教えることだった(「あはは、そりゃすごいね!」彼は言った。「じゃあ彼(カヴィル)は、『僕を邪魔するのは一体誰なんだ?World of Warcraftやってんのに!』って感じだったのか」)

それからは、彼は様々な味わいを持つセクシーな男──とはいえ主にCIAのエージェントのセクシーな男(コードネームUNCLE、ミッションインポッシブル:フォールアウト)、スーパーヒーローのセクシーな男(BvS、ジャスティスリーグ)──で大作映画で主演を張ってきたが、同時に、彼はあるがままの自分を見せることに安らぎを得るようになってきた。つまり、大きなヲタク[nerd]がさらに大きな男の身体の中にいることを。

部分的には、彼は2つのペルソナをついに結びつけることでやり遂げた──主演俳優とコスプレイヤーの境界線が揺らいでいる──Netflixで2019年に大ヒットし、現在第2シーズンを撮影中のウィッチャーにおいて、彼は猫目を持つモンスターハンター、リヴィアのゲラルトを演じている。カヴィルは、当然のことながら、ポーランドの同名ファンタジー小説を基にした2015年発売のRPG、ウィッチャー3:ワイルドハントを100時間、2回半以上プレイしていた。彼は私に、第1シーズンの撮影の後「剣を2本と、鎧をひと組」をもらってきたことを教えてくれた。それらはいずれ飾る予定だという。

ロックダウン期間中、彼は私たちのほとんどと同じように、パン焼きに挑戦した。というか初めはアイシングに浸し、次に上からアイシングをかけたように見受けられるケーキを投稿したInstagramからも明らかなように、初めてケーキを焼いたのだ。「驚くほどに美味しかったんだ」彼は言う。「めちゃくちゃ詳しく調べた。僕が知る限りでは、パンや菓子作りのことになると、正しい分量が全てだよ。そしてそれがすごく上手くいった」アイシングについては?「あれはもっと上手くやれたね」

しかし、ロックダウン期間が主に彼に与えたものはじっくり考える時間であり、ついに彼自身が楽しいと思えることを見つけたという。

それは、ウォーハンマーに出てくる宇宙人や超自然的なモンスターのミニチュアに色塗りをすることだった。それについても彼はInstagramに投稿している。

「僕の後ろめたい秘密のひとつだよ」彼は言った。「そして僕がずっと隠してきた秘密だ。でもロックダウンについて言えば、考える時間がたくさんできた。だって普段は長い休みはないからね。だから、自分を幸せにするものは何だろうと長い間考えた。そして、こういうものが僕を幸せな気分にする。だからいいんじゃない?共有してもいいよな?僕はオタク[geek]だ。みんなもう知ってる。そしてそれが、例えばちょーっとだけオタク成分を少なくして見せたって無駄な話だ。それで思った、皆に知ってもらおうと」

彼は、数えきれないミニチュアに色を塗ったと言うが、納得の行くものはほとんどなかったようだ。だいたいは”テストミニチュア”で終わった。様々なスタイルや様々な技術を使って塗った。「でも、3週間くらい前まではどれも物に出来なかったんだ」

ちょっと待ってくれ、と私は言った。じゃあ実際のところいくつ塗ったんだろう?「3つだよ」
「3つ?」「そこが僕の脳みそのおかしなところで、そういう仕組みなんだ。完全に理解しないのは好きじゃない」

あたかも、カヴィルが今最高の──つまり、めちゃくちゃギークな──生活を送っていることを証明するためであるかのように、ロックダウンは彼がゲーミングPCを組み立てるのを我々に見せてくれた。スリリングに聞こえないかもしれないが、それにもかかわらずインターネットは大興奮した。テック系サイトのThe Verge(「だって君たちはヘンリーカヴィルがゲーミングPCを組み立てるのをめちゃくちゃ見たいよね」)から、8月のフォーブス(「もちろん諸君はウィッチャーのヘンリーカヴィルがゲーミングPCを組み立てるのを見たいだろう」)までのすべての人たちが影響を受けた。IGN.comは読者に組み立て方を教えた(「スーパーマンのゲーミングPCを組み立てよう。ヘンリーカヴィルのビーストモード・ゲーミング・リグの中身とは」)。YouTuberたちはそれに応える動画を投稿することによって何百万もの視聴数を獲得した。何てことだ、私たち[GQ]ですら書いていた。

彼はこれほどの反響があることを想像していただろうか?

「いいや、してないよ!とてもニッチなものになるだろうと思ってた。ああいう分野[自作PC]のファンたちは僕にとても優しいし、僕が好きなものを好きだし、彼らは気に入ってくれるだろうと考えた。でもインターネットがこんなふうに虜になるなんて考えてもみなかったよ」

第2弾の予定は?

「まだだね。でも発売されたばかりの新しいグラフィックカードと、あとは願わくば近々発売される新しいCPUがあれば、コンピュータを少しアップグレードするかもしれない」

セレブのコンピュータ組み立てファンの皆様、乞うご期待。

これらすべてのことが、恐らくカヴィルの最新の役柄──ストレンジャーシングスのミリーボビーブラウンがシャーロックホームズの妹を演じたNetflixのZ世代に配慮した快活な映画エノーラホームズにおけるシャーロック──がおおよそあり得ないようなものでもない理由を説明するかもしれない。結局のところ、シャーロックがとんでもなく細かいことにこだわるヲタク[nerd]じゃなかったら何なんだ?

カヴィルのシャーロックホームズは、この映画において正真正銘の助演だ──彼は主に、ブラウンの演じる成長著しい探偵であるエノーラが、ヘレナボナムカーターが演じる母親を探そうとするのを後追いする。そのため、彼の演じるホームズは少し異なる。

「彼[シャーロック]は、自分がよそよそしく冷淡でいられる世界に対して、という意味では僕たちが知っているシャーロックになるが、エノーラと共にいると感情的な繋がりを持たざるを得ない。そこが大事なんだ──そこが他のシャーロックとは違うところだね」彼は言う。「[シャーロックとしての]演技は最初、とても感情溢れるものだった。だから僕たちはそれを削っていった。『よし、感情的過ぎないようにしよう』と話し合った」


それにもかかわらず──カヴィルが感情を持ったシャーロックホームズを演じた──まさにこの点が、コナンドイル財団がNetflixを訴える原因になった。争点は、カヴィルのホームズとしての演技が初期のシャーロックホームズに基づいておらず──それらの作品は既にパブリックドメインとなってはいるが──ホームズが感情を表に出し始めた後期の作品は依然として著作権が有効だからである、というものだ。

「正直なところ、僕には何も言うことはないよ」私が訴訟のことを口に出した時カヴィルはそう言った。「これ[シャーロック]は僕たちが脚本から作り上げたページから生まれたキャラクターだ。法律のことは僕の権限にないよ」

だが、と私は言った。これは演技による損害を訴えた初めてのケースに違いない、と。

「ははは、正直なところ、今さら何も驚かないよ」

カヴィルは、ジャスティスリーグのかの有名な”スナイダーカット”で再びスーパーマンとして出演する。同作は来年にHBO Maxで4回のミニシリーズとして放映予定であり、Hollywood Reporterすらも、メインキャストのほとんど──ガルガドットのワンダーウーマン、ベンアフレックのバットマン、そしてカヴィルのスーパーマンを含む──が来月から再撮影に入ると伝えた。しかしカヴィルはこれに水を差す。

「彼らは、彼らの仕事をやってるよ、自分たちが撮った映像から映画にまとめ上げてる」私が、スナイダー監督から連絡はあったかと尋ねると彼は言った。「それ[映画の再撮影]について彼らとやり取りしたことはないね」

彼が再撮影に参加しないとしても、私たちがインタビューの席につく直前に明らかになった他の記事は、カヴィルは自身でストーリーラインを売り込んで、スーパーマンを再び演じるためワーナーブラザーズと新作3本の契約にサインをしたと仄めかしていた。噂は本当なのだろうか?

「うーん、これ[インタビュー]はエノーラホームズについてであるべきということが大切だと思う」と彼は言った。お気付きだろうか、それはハッキリとした”ノー”ではない。さらに彼は、ウォーハンマーのフィギュアやゲーミングPC、ウィッチャー、パン焼き、そしてジャスティスリーグのスナイダーカットなどについては喜んで話していたにもかかわらず、である。

これは、実際に否定せずに”ノーコメント”を言うひとつの手段のようなものだった。

彼はかすかにニヤリとした。「僕が言った通りのことだよ」

そして私は最後に、彼が22歳でボンド役のオーデションを受け、その役を掴みかけたことを大昔に話した時のことを話した。

今、彼は37歳で、ボンド適齢期だ。そしてダニエルクレイグがボンド役を降りるのに伴い、もしボンド役のオファーの電話が来たら彼はまだ関心を示すだろうか?

「もしバーバラ(ブロッコリ。ボンド映画プロデューサー)とマイク(Gウィルソン、同じくプロデューサー)が興味を持ってくれたら、僕は必ずそのチャンスに飛びつくよ」彼は言った。「今の時点ではすべてが未定だ。何が起こるかそのうちわかるさ。でも、そうだね、ボンド役はすごく演じてみたいし、とてもとてもエキサイティングだろうね」