『赤と白とロイヤルブルー』アレックスの声明(逐語訳) 【ネタバレ】

Privatterより一部添削の上転載

プライムビデオで配信中の『赤と白とロイヤルブルー』において、ヘンリーとの関係をアウティングされたアレックスが、ホワイトハウスで行った声明の日本語訳に物足りないかなと思う箇所があったので、できる限り逐語訳してみた。
字幕も吹替も文字数に制約があり、要約が必要であることは十分承知した上で、アレックスの声明の中の「クィアであること」「クィアであることを周囲に伝える/伝えない権利」について極力略さずに訳出した。
あくまで素人和訳なので、参考までにご覧いただければありがたい。

Good morning.
おはようございます。

Henry and I have been together since the beginning of this year.
ヘンリーと私は、今年の初めから交際しています。

As many of you have already read, we’ve struggled every day with what this means for our families, our counties and our futures.
皆さんの多くが既にお読みになられたように、私たちはこの関係が、私たちの家族と祖国、そして未来にどのような影響をもたらすのか、日々悩み続けて来ました。

And while neither of us is naive about what it means to be public figures, we never imagined our most private and intimate thoughts, fears and truths would become fodder for public examination.
私たち二人は、公人であることがどういう意味を持つかについて、甘く考えていたわけではありません。しかしながら、二人のもっともプライベートな、心に秘めている思い、恐れや真実が、広く公の目に晒され、事細かに読まれることになるとは想像もしていませんでした。

What was taken from us this week was our right to determine for ourselves how and when we should share our relationship and queer identities with the world.
今週、私たちが奪われたのは、二人の関係やクィアである自分たちのアイデンティティについて、世間にいつ、どのように公表するかを自分たちで決める権利です。

The truth is, every queer person has the right to come out on their own terms and on their own timelines. They also have the right to choose not to come out at all.
実を言えば、すべてのクィアには自らの意志で、自分なりのタイミングで公表する権利があります。全く公表しないことを選ぶ権利もあります。

The forced conformity of the closet cannot be answered with forced conformity in coming out of it.
周囲から性的指向を隠さざるを得ない者に、周囲からカミングアウトを強いるのはあってはならないことです。

This isn’t about shame. This is about privacy and the fundamental right of self-determination, which are exactly the principles on which the struggle for queer liberation has always been fought.
これは恥の問題ではありません。プライバシーの問題です。基本的人権である自己決定権の問題です。それこそが、クィアな人々が解放を求める闘いにおいて、常に追い求めてきた原則なのです。

But there is another truth that’s much simpler:
I fell love in with a person who happens to be a man, and that man happens to a prince.
しかしもっと単純な真実もあります:私が恋に落ちた相手はたまたま男性で、彼はたまたま王子でした。

He has captured my heart and made my life immeasurably better.
彼は私の心を奪い、私の人生を計り知れないほど良いものにしてくれました。

I love His Royal Highness, Prince Henry George Edward James Hanover-Stuart Fox.
私は殿下を愛しています。ヘンリー・ジョージ・エドワード・ジェームズ・ハノーヴァー=スチュアート=フォックス王子を愛しています。

I hope one day we’ll have the opportunity to be public about our relationship on our own terms.
いつの日か、私たちの関係について、私たちのやり方で公表できる機会があることを望みます。

Thank you.
ありがとうございました。

f:id:whooomeee:20240417180003j:image

6月発売のスペシャルエディションでは、アレックスとヘンリーのその後を描いた特別編も掲載されるよ!!

 

赤と白とロイヤルブルー関連の記事いろいろ