ふたりの女王/メアリーとエリザベス【ネタバレ感想】

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映画『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』公式サイト

以下すべてネタバレです。(ふせったーからの転載)

 

・事の顛末をwikiでひと通り読んでから観たんだけど、映像化されるとパワーがすごかった。それにしてもジャクロ氏演じるダーンリー卿、明らかに顔がいいしメアリーと良い感じになってる時にも良い人ぽいのに結婚式の夜からあっという間に「あっダメだこいつクズだ」と思わせる演技の上手さよ…
あと私は初夜明けのダーンリー卿とリッチオが同衾してた時に事後だとは思わずその後の女王の侍女たちの怒りっぷりでリッチオそっち?!となったんだけどダーンリー卿に関しては、父親が「お前は男色家だ」と彼に言うまで気付かなかったんだよね察しの悪さ。
女王とダーンリー卿のセックスシーンもダーンリー卿って特殊な性癖の持ち主なのかと(そして早漏)なんだと思ってた。ごめん。でも1分の男って。
ダーンリー卿、カソリックの貴族として生まれて男色家ってそれ家柄が良くなかったら身の安全すら危ないやつでは?っていう。
性的指向はとにかくとしても、ダーンリー卿は、若さと未熟さ、そして臆病さを全部余すところなくさらけ出して死んだ気がするなぁ。多分最後は父親にすら見捨てられましたよねあれ。かわいそうだよクズだったけど。
さて、ダーンリー卿で始まったこのふせったーですけどこの後ダーンリー卿の話いっこも出てきません悪しからず。

私、ヘンリー8世エリザベス1世の父)の頃の宮廷と人生を描いたThe Tudorsをカヴィルさん目当てで観たんですけど、今回の「ふたりの女王メアリーとエリザベス」でも出てきたみたいな、あの頃のイングランドやらあの辺の宮廷の廷臣たちがその場限りで徒党組んで王族やその益を得てる人を追放処刑しようとするの、スゲー嫌い。その後どうせ仲間割れするのに。
特に劇中、スコットランドでメアリーの異母兄たちがやったことは、女の王なぞ認めん!っていう長老派も1枚噛んで色々画策してたのがスゲー嫌い。

そして肝心のメアリー・ステュアートですけど、どうしてもエリザベス1世を題材にした作品の方をたくさん観てきたせいか、女王としてのメアリー・ステュアートをどうしても好きになれん。女が嫌いな女とかってんではなくて私があの映画のメアリー・ステュアートを好きになれん。スコットランドの女王として臣民をまとめようとした気概は買うけども、メアリーがスコットランド王位を追われた後にエリザベス1世と対面(史実ではないけども)した時の「おねえさま」と呼んだり男たちが女王であるメアリーとエリザベス1世の友好を望んでないから手を組みましょうとか、それまでイングランド王位も求めて書簡だけとは言え相当やり合ってたのに今さらその態度ですか…って感じた後にエリザベス1世が拒否したら自分の血統を持ち出してエリザベス1世の生まれを罵って、挙句エリザベス1世に対して「私を殺す時あなたは"あなた"の女王を殺すのよ」って言うし、えぇえってなった。
そりゃ血統こそが重要な時代でしょうけどあなたは生まれながらのスコットランド王だとしたって実際統治してねぇじゃん、異母兄がやってたんじゃん…それともこのプライドの高さが血統の純潔性を示すんですかね。

とはいえ、生涯子を持たなかったエリザベス1世亡き後はメアリーの息子ジェームスがイングランド及びスコットランド王になり、その血筋が現代まで続いてるって言われると、結局血筋を残したメアリーの勝ちってことになるんだろうかぐぬぬってなるのです。
多分私は完全にエリザベス1世贔屓なんですね仕方ない。

 

あっあとロバートダドリー!!エリザベス1世の寵臣ロバートダドリー!!あんなイイ人でしたっけあの人?!トムハダドリーのThe Virgin Queen後編早く観よう!!

ふたりの女王メアリーとエリザベス」の前半、ダドリーとダーンリー卿は完全にイングランドの宮廷で顔合わせてますよね??わートムハダドリーとジャクロダーンリー卿のクロスオーバーが見てぇ〜〜〜(欲望に忠実な叫び