以下すべてネタバレです。（ふせったーからの転載）
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面白いポイント5億箇所くらいあるんだけど、この人死んだわと思って死んでないことがめちゃくちゃあって面白かった。
死んだわって言うかラーマがイギリス軍も血清を持っていない（とビームの仲間が言う）強力な毒蛇に噛まれてビームが村の秘伝か何かの薬草で解毒して「ひと晩経てば治る」って言ってた数時間後にラーマはビームとバチバチにやり合うくらい復活してたんだけどどんな薬草＆どんな回復力だよ。
ビームに関しては鞭打ちのシーンで、溝に流れて見物人の足もとに辿り着くくらい出血しててこれもう死んだなぁと思ったけど「○日後に処刑〜」の会話でまだ生きてんだ？ってなった。
そんでラーマがビームの処刑止めようとして事故って木の枝？切り株？が背中に刺さって、大怪我しててもめちゃくちゃ動けてたけどビームにやられて（トドメは刺されなかったけど）今度こそ死んだと思った。切ない終わり方…って思ったんだけどラーマ、生きて投獄されてた。丈夫〜！！
脱獄後にビームが立てなくなったラーマの膝にまた薬草か何かで手当するんだけど、次の瞬間完全復活したラーマ出て来て笑った。ビームの村にはどんな秘伝の薬草が存在するのよ。すげーな。
全編クライマックス過ぎて、「これで終わりか…」と思った後にまだ話が続いてて、「えっまだこの先も見せてくれるんですか！？ヤッター！！」状態だった。
完全復活したラーマが登場した時、インドの叙事詩『ラーマーヤナ』の主人公ラーマ王子を重ねる歌が流れてめちゃくちゃ鳥肌立った。ビームがお参りした像は多分ヴィシュヌ神で、ラーマ王子はヴィシュヌ神の化身のひとつと言われてて、その武器はインドラの矢と言うらしい（ラピュタでムスカが言った「ラーマーヤナではインドラの矢とも呼ばれているがね」が浮かんだ）。
ラーマの射る矢が外れないのは子供の頃からお父さんのもとで射撃訓練していたのもあるけど、あの瞬間は神の武器だからなんだなあと思った。どんだけ射っても矢が無くならないし。
森の中のラーマとビームの無双シーンは、それまで二人が追い詰められ虐げられ尽くしていたからこそめちゃくちゃ爽快だったな。
冒頭で事の発端になったマッリが連れ去られる時に総督の部下に木の棒で頭殴られたマッリのママ、最後の最後にビームが連れ帰ったマッリに駆け寄って来てて生きとったんかママ！！ってなった。
それが1番驚いたと言って過言でないくらい驚いた。頭殴られて相当出血してたし、あれは死んでたよ完璧に。マッリが攫われた上ママが死んだからビームがマッリ救出に来たんだと思ってた。いやママが生きてて本当良かったよ、でもめちゃくちゃ驚いた。
ビームの村辺りの現地の管理官？みたいな人がエドワードに「あの村の人たちは子供1人でもいなくなると心を痛めるし、何をするかわからない」って言ってたの、本当にそのままの意味だったんだなと思った。いやでも本当にそうあるべきだよな。人んちの子供攫ってオモチャみたいに扱って何で無事に済むんだ、総督宅ごと爆発してようやくイーブンだよあんなの。
もう1回観たくなってきたな〜。
〈2回目鑑賞後〉
・やっぱり冒頭のマッリのお母さん（ロキって名前だった）が殴られたシーン、確実に死んだと思わせる作り方だよね。ラージとビームが丈夫なのはまぁわかるけどマッリのママも大概丈夫よ…ゴーンド族の薬草パワーかな？
・冒頭の藩王国の顧問という人が総督の部下に、へりくだりながらも「ゴーンド族は1人でも仲間を失うとどこまでも追いかけてくる」と言うとこ、暗に「お前ら1番敵に回しちゃなんねー相手を敵に回したが良いのか？」と割とハッキリと仄めかしてたんだなと思った。
ゴーンド族の“羊飼い”を怒らせると森を支配する虎にもなり得るということを、あの顧問の人はたぶん知ってたけども、それ以上は英国側には通じまいと思って伝えなかったのかなぁ。
にしてもビームやラッチュや仲間たちがデリーで隠してた猛獣たちのエサはアレで足りたんだろうか…と今回も思った。肉食獣だけじゃなくてシカとかもいたよねぇ。草もせっせと運んだのかな〜
・ビームがジェニーに恋愛感情あったかどうかって言われると、1回目に観た時は2人の間に甘酸っぱい感じがしたけど2回目に観た時にはそれはジェニーの方だけで、ビームは終始マッリのことだけ考えてたんじゃないかと思った。
だってビームがジェニーに近付きたいのは、ジェニーが少なくともビームの話を聞く耳を持ってて（言語は通じないけど）、尚且つジェニーに好意を持っているかのように振る舞うのは、マッリがいる総督官邸に入り込める繋ぎになるからだよね。
ビームとジェニーの間のことが恋愛に見えていたのはビームの事情を知らないラージとこれまた何も知らないジェニーで、たぶんそれが恋愛に見えていたのは宗主国側に立つ人間が抱く一方的なロマンチシズムというかオリエンタリズムのような気がする。
